図書館
図書館総合展とは、毎年秋に横浜で3日間にわたって開催されているもので、公共や大学、その他各種の図書館関係者が集まって様々なフォーラムが開かれ、図書館のこれからについて議論するとともに、図書館に関わりのある新商品、新たなサービス、新システムの…
BiblioTech: Why Libraries Matter More Than Ever in the Age of Google 作者: John Palfrey 出版社/メーカー: Basic Books 発売日: 2015/05/05 メディア: ハードカバー この商品を含むブログを見る ネット時代の図書館戦略 作者: ジョンポールフリー,John …
文化情報資源と図書館経営: 新たな政策論をめざして 作者: 柳与志夫 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2015/02/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 日ごろお世話になっている柳さんから、以前お送りした本のお返しにということで、な…
不遇のサービス? 図書館におけるレファレンス・サービスの真価が理解されていないという話がある。 図書館関係者の嘆きでよく聞く類の話題である。海外で資料調査してきた人だと、「すごいね向こうの図書館!レファレンスライブラリアンってのがいてさ、何…
最近の図書館システムの基礎知識 『専門図書館』264号(2014年3月)に掲載された林豊氏の「最近の図書館システムの基礎知識―リンクリゾルバ、ディスカバリーサービス、文献管理ツール」という記事を読んだ。 『専門図書館』の図書館システム特集に解説記事を…
本年もどうぞよろしくお願いいたします。 今年は正月休みも長く、例年より少し長めに帰省したりできたので、多少時間も出来、iPadを使いながら原稿を書くようなことを試みたところ、ふと、次のような疑問がわいてきた。 「自分は、iPadを買ってから1年が経過…
(前回の続きです) 記録を読み返していて思うのですが、やはりすごいイベントでした。 また、下記でも前篇につき言及いただいたようです。ありがとうございます。 シンポジウム「総合資料館の50年と未来」に行ってきました・記録 -- egamiday 3 シンポジウ…
京都に行ってきました。 実は2週間ぶりだったのですが、前回は日程がキツキツであまり市内も回れなかったところ、今回は夜行で行ったので、秋の京都を少しだけ堪能できました。 平安神宮周辺。岡崎から南禅寺方向を眺めて 五条大橋から鴨川風景 …こう書くと…
ところで「人文学」というのは結局何なのだろうか――と、この半年くらい(正確にはもうちょっと長い間)考えている。 「人文学」という言葉の由来については、私自身、過去に気になって語誌を辿ってみたことがあるのだが、1920年代には「人文学」は「地文学」…
「デジタル人文学」という領域 このたび、勉誠出版から刊行されている『デジタル人文学のすすめ』という本をいただいた。 デジタル人文学のすすめ 作者: 楊暁捷,小松和彦,荒木浩 出版社/メーカー: 勉誠出版 発売日: 2013/08/01 メディア: 単行本(ソフトカバ…
(本記事は出たばかりの本のネタばれを含みますので、ご注意ください) 国史大辞典 何とも変わった本が出た。本書は、『国史大辞典』を予約した人々はだれか、ということをひたすら紹介し続けるという本である。 国史大辞典を予約した人々: 百年の星霜を経た…
図書館におけるレファレンスってのは、何なんだろうとこの頃考えている。私がレファレンスの担当になって、ひと月ほど経った。 『夜明けの図書館』の葵ひなこさんなら、「Q.レファレンス・サービスって何」と聞かれたら、 「司書が利用者の調べもの、探しも…
highway61さんから、拙文へのコメントを頂戴いたしました。 「<アーカイヴ>を思想する、その手前で」を読んで - 本の地図、真夜中のグランドで ほんとうに恐縮してしまうほど、丁寧に読んで下さり、また拙文の問題点を指摘してくださっています。弁解じみ…
芸術は誰のものなのか。みんなのものなのか、あるいは見る人が見て分かれば良いものなのか。マルクス主義なら使用価値に対する交換価値としてこれを論じるだろうし、文化人類学なら生存財に対する威信財としてこれを論じるだろう。そのパラドックスは、私が…
※前回前置きで終わってしまった記事の続きです。 原題は”Mal d’archive.”1995年刊行。英訳すると”Archive Fever.” “mal”は「苦痛」。外務省のHPにも咄嗟のフランス語みたいなページがあって、それを見ると、頭痛は” mal de tete”とかあるので、そういうニュ…
少し思うところがあって、ポスト・モダン系、現代思想系の本を読んでいる。就職してからすっかりご無沙汰になっていたのだが、やはり学生時代に愛読していた仲正昌樹さんの解説に助けられながらではあるが。また思想系の本を手にとってみようと思った理由の…
最近目にとまった記事から 興味深い3つの記事の紹介から始めてみたい。 山田太造「日本史研究推進における情報技術・デジタル技術の役割」『人文情報学月報』第17号(2012年12月27日付発行) 情報学と日本史研究の「距離」について、こんな風に的確に要約さ…
前回まで (1)、(2)、(3)、(4) 文庫とは何かを考える 江戸時代の学問観と文庫の関係を辿ってきて、ようやく文庫設立の動機のようなところまで書くことが出来た。しかし国学者が作った文庫以外にも、江戸時代には多数の文庫が存在した。幕府の昌平…
国学の登場 前回まで(1)、(2)、(3) 前回の終わりで、近世思想における学問の展開と文庫について、もう一度新しいフレームのなかで考え直してみることも重要そうだと書いた。そういった図書館史を構想する場合、もちろん私自身がもっと江戸時代の出…
前回まで (1) (2) 荻生徂徠が博学を尊び、彼の学問観にいたってようやく文献研究として<スタディ>が自立してくる、と書いたが、もう少し調べてみると、そう単純な話ではなく、ちょっと違うかもしれない、慎重に考えた方がいいとも思えてきた。 文献…
(1)の続きです。 近世・近代の「実学」についてのイメージとは別の切り口でも少し考えてみたい。 何故か生き生きと「学問」している人々を描く小説 最近読んだ冲方丁の歴史小説群は、『光圀伝』にせよ、あるいは『天地明察』にしてもそうだが、なんだか実…
このところ「学問」とは何であるかについてぼんやりと考えている。 図書館に就職してよりこの方、多くの「学問論」を目にしたし、また色々な人から学問観を聴く機会を得た。これは職業柄のせいかもしれないが、ある意味では、他の人よりも多く学問論に接して…
前に「図書館史の勉強をはじめた理由」というエントリを書いたときにもちょっと意識していたのだが、図書館法が改正されて、司書課程に関する講義が再編されるにあたって、最近図書館資料を「メディア」と言い換える事例が多いのが少し気になっている。 メデ…
ノウハウは公開してもまったく問題はない。なぜなら、大変なのは「実行する」ことだから。アイデアは「モノ」にしなければならない。設計がいる。材料がいる。 (山崎将志『残念な人の思考法』(日本経済新聞出版社、2010)p.76) 残念な人の思考法(日経プレ…
ええと・・・。 あからさまに「らしくない」、そんな大仰な題をつけたので慌てて弁解しておきたいのだが、今回の題は、私が日頃使っているWebサービスを、もう少し効率的に動かしたいというモチベーションによるもので、要は、手元のカードを切ってみて、「…
本棚の中のニッポン―海外の日本図書館と日本研究 作者: 江上敏哲 出版社/メーカー: 笠間書院 発売日: 2012/06/01 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 183回 この商品を含むブログを見る 日本人の知らない「海外の日本図書館」。そこはどういうところで、…
ビブリオバトル、というものをご存じだろうか。 5分間で口頭で書評して、参加者が一番読みたくなった本を競い合う 勉強会とエンターテインメントの中間形態のような場である。 2007年頃から、京都を中心に関西圏ではじまり、 一昨年あたりから図書館系のイベ…
本年もどうぞよろしくお願いいたします。 さて、昨日、素晴らしい報告書を発見してしまい、小躍りして人に紹介しまくっていたのですが、ただ紹介するだけでなく、どの部分に感銘を受けたかについて、少し紹介させていただきたいと思います。 ここから、いつ…
以前同僚に昨日書いたような歴史的資料の話をしたら、その重要性はわかったんだけれど、じゃあどうやって探すんだ。ということを言われた。確かにそれはもっともな話である。 そもそも史料とは何か。これについては古典がいっぱいあるのだけれど、大学院に入…
まだこの話題で続ける気なのか、と自分でも思うものの、図書館の選書業務の参考になることを一切書いていなかったので、そちらの補足を。 なんだかこれまでのエントリといきなり矛盾するようだが、大学図書館の蔵書でどの図書館も持っている本は読んだ方が良…