2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

三たび、<アーカイヴ>を思想する、その手前で。

highway61さんから、拙文へのコメントを頂戴いたしました。 「<アーカイヴ>を思想する、その手前で」を読んで - 本の地図、真夜中のグランドで ほんとうに恐縮してしまうほど、丁寧に読んで下さり、また拙文の問題点を指摘してくださっています。弁解じみ…

文化と社会のパラドクスについて――明治時代の「美術」問題から

芸術は誰のものなのか。みんなのものなのか、あるいは見る人が見て分かれば良いものなのか。マルクス主義なら使用価値に対する交換価値としてこれを論じるだろうし、文化人類学なら生存財に対する威信財としてこれを論じるだろう。そのパラドックスは、私が…

ジャック・デリダ『アーカイヴの病』読書メモ―<アーカイヴ>を思想する、その手前で。

※前回前置きで終わってしまった記事の続きです。 原題は”Mal d’archive.”1995年刊行。英訳すると”Archive Fever.” “mal”は「苦痛」。外務省のHPにも咄嗟のフランス語みたいなページがあって、それを見ると、頭痛は” mal de tete”とかあるので、そういうニュ…

<アーカイヴ>を思想する、その手前で。

少し思うところがあって、ポスト・モダン系、現代思想系の本を読んでいる。就職してからすっかりご無沙汰になっていたのだが、やはり学生時代に愛読していた仲正昌樹さんの解説に助けられながらではあるが。また思想系の本を手にとってみようと思った理由の…