
今年も残すところあとわずかとなりました。
恒例の記事を書いてみます。
まずは恩師や先輩の書かれた本から
実際の史料整理から史料解読で注をつける作業までの具体的な説明とともに、いかにして史料のなかから思想を読み解いていくかという、歴史学からの思想史へのアプローチ方法を徹底的に追求したもの。日記・書簡などの私文書のほか、書物や雑誌の活字史料の解釈の方法を含み、自分も学生指導のなかで必ず使っていきたいもの。
尊敬する兄弟子の著作。すでに報道のあるとおり、樫山純三賞、司馬遼太郎賞、大佛次郎論壇賞の三冠達成という偉業を達成。外務官僚が残してきた大量の業務の記録をひもときながら、その外交構想を読み解く重要な著作。思想史にも示唆を与える。
思想史の分野では、とくに次の本が私にとっては重要だった。
高山樗牛の箇所が参考になったのだが、樗牛にとどまらないスケールの広い思想史として感銘を受けた。同じく樗牛関係で、しかし樗牛に止まらない話として
も。
平山さんからはほかにもこちらをいただいておりました。
思想史に関しては近世思想のこちらの平凡社ライブラリー化。
また、渡辺先生の背筋が伸びるような著作も。
それ以外では、昭和100年、戦後80年ということもあり、戦争関連の著作を読むことが多かった。そのため印象に残ったものとして以下をあげる。
なお、『戦中派』の前田さんとは、熊本さんの受賞パーティでたまたまお目にかかることができ、少しお話をさせていただいた。世代的に近いこともあって、「戦中派」と私たち氷河期の世代にもどこか通じるものがありますよね、みたいな話をした記憶がある。
昭和の戦争そのものではないけれども、陸軍の入門的説明として感銘を受けたものとしては次のものがあった。
書物、メディア関係でも重要な著作が出たのではないか。
紙の書籍の歴史的検証が本格化するということは、現実の本の現場が大きな岐路に立たされているということでもある。
日比さん、石川さんの著作はいただきもの。とくに石川さんのご著書は、有山先生とは違った切り口からの近代日本ジャーナリズム通史として、授業の教科書などにもよさそう。
それから、12月に新聞記事にもしてもらったのだが、地域調査のため、フィールドワークの授業を引率するようになった。
このために参考になる本を色々求めていたのだが、生活史を聴いて書くことについての本も豊作だったのではないか。すべては読めていないが、入門編として読んだものとして以下を。
本じゃないけど、日本出版学会の「出版フィールドワークプロジェクト」の取り組みも、今年始まった興味深いものとして記しておきたい。
そのほか。
図書館の歴史、絵本になるんだ。という驚きとともに購入したもの。
図書館のレファレンス担当時代を思い出すような、大学教員の悲哀を感じてしまうような、そんな小説。『文学部唯野教授』の当世版と言ったら変かもしれないが、学生に進めるときにはそういうニュアンスで伝えてしまうかもしれない。この読後感はpodcastでも話した。
美しい表紙の本。読みながら安丸『現代日本思想論』を読んでいた時と似たような気分になった。著者の姿勢がそうさせるのかもしれない。
これはほんとにびっくりしたのだが、著者の方から、このブログを長年読んできて参考にしたからと出版時にご連絡をいただいたもの。直接お会いしたこともない人と、どこかでつながっていて、そして日本の文化について考えて本を書かれる、その手伝いができたのだとしたら、それって本の力だよなあ…と思ったりした。
春に1年生向けの授業担当にもなって、その教え方を考えていたときに読んだ本。実際に大学生に聞き取りをしてどういう学生が成長を実感しているか?という調査結果を載せる。割と実感に近かった。
最高。新書を読んで笑ったのはいつ以来なのか。中学生の頃から作者の漫画を読んできたものとしては、2025年のベストに挙げてもよいくらい。卒論を書いている4年生に付録を見せたら苦笑していた。
最後に。『ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)』53号の専門図書館特集号。
https://www.fujisan.co.jp/product/1281695255/new/
雑誌なのでちょっと上記とは趣旨がずれるかもしれないけれど、本格的な専門図書館の特集として重要だとおもうので。私のインタビューも載せていただきました。
まだ取り上げるべき本もありますがこの辺で。今年はあまりたくさん本が読めなかったので、来年頑張ろうと思います(毎年同じことを言っているような気も…)
みなさんのお勧め本は何でしょうか?
それでは良いお年をお迎えください。




























